ゲーム会社のデザイナーの仕事知ってる?ゲームクリエイターが解説
どうも、ゲームクリエイターのTUTUSIAです。
みなさんゲームで遊んだことはあると思いますが、ゲーム開発においてデザイナーがどのような仕事をしているか知っている人は少ないのではないでしょうか。
今回はゲームクリエイターである私がゲーム会社でのデザイナーの仕事を解説していきます!
ゲーム会社のデザイナーの仕事
ゲーム会社のデザイナーの仕事にはおもに8種類の仕事があります。
- キャラクターデザイナー
- モーションデザイナー
- エフェクトデザイナー
- 背景デザイナー
- UIデザイナー
- ライティングアーティスト
- コンセプトアーティスト
- アートディレクター
名称の言い方や分野を細分化すると他にも種類があると思いますが、とりあえずはこんな感じです。
少し多いですがひとつひとつ紹介していきます。
キャラクターデザイナー
ゲームのキャラクターをつくります。
2Dデザインの場合はイラストレーター、3Dデザインの場合はキャラクターモデラーなどということが多いと思います。私もこのキャラクターデザイナーに当てはまり、3Dキャラモデラーをしています。
3Dキャラクターをつくる場合、ゲームで動かすためにボーン(骨)が必要になります。正直めちゃくちゃめんどくさいです笑。
人物キャラクターをつくることが多いですが、敵キャラクターなどのモンスターをつくるのもキャラクターデザイナーの仕事です。
- デッサンなど基礎的な美術能力
- 人、動物などの解剖学知識
- Photoshopの経験
- 3Dモデリングソフトの経験
ほぼすべてCGソフトメインでの仕事になってくるのでソフトウェアの使用経験があると好ましいです。
しかし、ソフト経験は仕事をしていたら嫌でも積み重なっていくものなので、それ以上に基礎的な美術力が意外と重視されます。
モーションデザイナー
ゲームのキャラやギミックなどのアニメーション(動き)をつくるひとです。
おもに3Dゲームのキャラクターや敵モンスターなどの動作モーションを先ほど説明したボーンを操作してつくります。
一方でLive2DやSpineといった、イラストにボーンを入れて動かすソフトも登場したことで2Dゲームでも3Dゲームと似たような感じでアニメーションを作成する仕事もあります。
- 手描きアニメの制作経験
- 体操、演武やスポーツ経験
- ソフト使用経験
動きをデザインする仕事なので、様々な動きをするスポーツや体操などの経験があると仕事にも活かすことができます。
手描きアニメの制作経験は3Dゲームのモーション制作にも十分に活かせる経験なので、ゲーム業界の就活に向けて作品を作るときにCGソフトの使用でつまづいているかたは手描きアニメーション作品をつくってみてはいかがでしょうか。
エフェクトデザイナー
ゲームで発生する衝撃波などのエフェクトをつくるひとです。
エフェクトデザインは少し地味な仕事ですが、ゲームの手ごたえにつながるめちゃくちゃ重要な仕事です!いうなれば縁の下の力持ちです。
- アニメーション制作経験
- 物理学の知識
- ソフト使用経験
エフェクトデザインでよくでてくるのが粒子(パーティクル)です。
粒子のはじける動きによってエフェクトがデザインされることが多いですが、ここで物理学の知識があるとより説得力のあるエフェクトが表現できるわけです。
エフェクトデザインは研究のように突き詰める感じが強いので、美術というより理系的な感じがしますね。
背景デザイナー
ゲームのステージ、背景をつくるひとです。
2DゲームではPhotoshopなどで背景イラストを描くことがほとんどなのでイラストレータともいえますね。
一方3Dゲームの場合、建物などのカタチをつくらないといけないので3DCGソフトでモデリングをします。
描く、つくるものが背景なだけで内容としてはキャラクターデザイナーと似ていますね。
- デッサンなど基礎的な美術能力
- ソフト使用経験
キャラクターデザイナーと同様に背景デザイナーもデッサンなどの美術能力が求められます。
特に背景デザインでは現実のような街並みやリアルな大自然を表現することが多いので、その説得力をもたせることができるほどのデッサン力があるといいです。
UIデザイナー
ゲームの操作画面やメニューなどをつるひとです。
UIとはユーザーインターフェスの略で、ゲームにおいては先ほど述べたようにメニューなどの操作画面と思ってもらって大丈夫です。
ゲームのメニューなどの配置やボタン、アイコンデザイン、フォントなども考えたります。
ちょっとこれも少し地味な仕事ですが(失礼)私たちが快適にゲームをするのを支えてくれている素晴らしい仕事なんです。(他のデザイナーももちろん素晴らしいです)
- 色彩などの美術知識
- 広告、WEBデザインなどの制作経験
- ゲームユーザー目線
- ソフト使用経験
UIデザインの仕事は広告やWEBデザインなどの仕事と内容が似ている部分が多いので、パンフレットやWEBの制作経験スキルは仕事に活かせると思います。
よく、WEBデザイナーからゲームのUIデザイナーに転職などの話をきくのも納得がいきます。
「ゲームユーザー目線」はUIデザイナーには実は一番かもってくらいに重要なスキルで、この「ゲームユーザー目線」をしっかり持っていないと
- ゲームの文字が小さすぎて全然読めない
- ソシャゲの戻るボタンが押しにくい
- アイコンの意味が全然分からない
などといったゲームプレイに支障をきたすUIデザインをしてしまいます。ゲームのユーザー目線を意識してユーザーにやさしい(ユーザービリティな)UIデザインが求められるわけです。
ライティングアーティスト
ゲームで光による演出をつくるひとです。 この辺からあまりなじみのない仕事内容になってくるかと思います。
ライティングアーティストはおもに実写のようなハイエンド系のゲームで、ステージなどの光の当たり方による演出をつくることが多いです。
2Dなどのゲームなどではそもそも光の演出などの機能がなかったりするので、ハイエンド系の限定された環境での仕事になりますね。
- デッサンなど美術能力
- 写真の技術
ライティングアーティストで意外と多いのが写真の経験です。
写真撮影では光の当たり方などを意識することが多くあり、そのような光の知識がライティングアーティストの仕事に大きく役立つようです。
コンセプトアーティスト
ゲームの世界観を絵でつくるひとです。
ゲームを1からつくるときに、どのような世界なのか大まかに設計するときに世界観を絵で表現したコンセプトアートを描くことが多いです。
コンセプトアートってなんやねんと思うかもしれませんが、設計図のイメージでOKです。
つまり簡単に説明するとコンセプトアーティストはゲームの設計図をつくる人です。
- デッサンなど美術能力
- スピードペイント技術
- 発想力
- ソフト技術
コンセプトアートは言ってみればゲーム設計前のネタなので、数と発想力が重要です。
そのため、コンセプトアートを素早く描き上げるスピードペイント技術がとても必要になってくる仕事だと思います。
服、人体、背景、アイテムなど様々な要素に置いての知識が必要になってきますし、ソフトウェアのショートカットなどをたくさん駆使する場面が多いので、かなり知識、技術、が問われる仕事ですね。
アートディレクター
ゲームのデザインをまとめるひとです。
簡単に言えばゲームの美術監督です。
ゲームは基本的に多くの人数で制作しますが、キャラクターなどの絵柄を最終的にひとつにまとめる必要があります。 そこでアートディレクターがデザインを統括して一本のゲームのデザインにまとめるわけです。
- デザインを含めゲーム開発の総合的な知識
- 社交性
- リーダーシップ
アートディレクターはゲームのデザインをまとめたり修正したりするので、多くのデザイナーまたはほかの開発者とかかわることが多いです。そのため社交性が高いことはアートディレクターには重要視されます。
ゲームの美術監督的な位置づけから、デザインに関して総合的な知識が必要なのもわかると思います。
なので、一年目からアートディレクターはかなりの才能がないと難しいかもしれませんね。
まとめ
ゲーム会社のデザイナーの仕事を紹介しましたがいかかでしたでしょうか。
キャラクターや背景デザイナーは結構メジャーなので知ってる方も多いと思いましたが、ライティングアーティストなどあまり知らないような仕事もあったんじゃないでしょうか。
ゲーム会社でデザイナーとして働きたいと考えているひとにも参考になったらうれしいです。