伸ばしたり曲げたりした脚の描き方5つのポイント
この記事で分かること
- 脚の描き方を知りたい
- きれいに脚が描けない
- しっかりと脚を描くコツを知りたい
このような疑問に答えてきます。
キャラクターの全身を描くときに脚の描き方でつまづいていないでしょうか。
キャラクターの全身を支える脚部分は、キャラクターイラストにおいて重要な要素です。
そこで、この記事では脚の描き方について比率の意識や伸ばしたり曲げたりしたときの構造などをふまえながら詳しく解説していきます。
この記事を読んで、苦手な脚の描き方をマスターしましょう。
基本的な脚の比率を覚えよう
脚の描き方を知るには、まず脚の比率を理解しておきましょう。
脚は膝を境に太もものある上部とふくらはぎのある下部に分けることができます。そして、足先部分につながります。脚の上部と下部は1:1の比率です。これは基本なのでしっかり覚えておきましょう。
また、足先部分は脚の1/6くらいの高さになります。
体全体においての脚の比率は、股下を境に上半身と下半身が1:1になる比率になります。詳しい比率は下記の全身の描き方のほうで説明しているので、そちらの記事も参考にしてみてください。
通常の伸びた脚の描き方
まずは立った状態などの通常の伸びた脚の描き方について解説します。
ふとももの上部とふくらはぎの下部それぞれで脚の描き方のポイントがあるのでみていきましょう。
太もも部分は縫工筋のシルエットを意識する
脚の太もも部分にはたくさんの筋肉があります。正直これ全部覚えるのは大変です。私も完ぺきには覚えてないので(汗
そこで、脚を描くうえで最低限覚えておきたい筋肉を教えます。それは縫工筋です(画像のオレンジ線)。
骨盤の外側あたりから膝の内側に向かって回り込むように伸びる筋肉が縫工筋です。
この筋肉によって、太もも部分には内側に2段階のシルエットが生まれます。縫工筋の流れを意識するだけで違和感のない脚上部を描くことができます。
ふくらはぎ部分は怒った顔のイメージで覚える
ふくらはぎ部分を描くときも筋肉と骨格の理解が役に立ちます。
ふくらはぎの部分は腓腹筋という筋肉がついており、脚の外側部分のほうが少し位置が高くなっています。ふくらはぎ部分の膨らんだ輪郭はこの腓腹筋によってできるわけです。
そして、足首にかけて脚の輪郭は細くなっていきます。くるぶし部分は腓骨と脛骨の2つの骨による出っ張りが目立ちます。くるぶしの出っ張りは外側のほうが内側に比べて低い位置にあります。
ふくらはぎ、くるぶしの輪郭は筋肉や骨の構造から特徴的なカタチになります。よく「怒った顔のイメージ」で覚えるといいと言われているので、そのように覚えるといいですよ。
脚を曲げたときの描きかた
つぎに曲げたときの脚の描き方を紹介します。
曲げた脚を描くときは、ひざ部分の構造と、脚の上部と下部の重なり、の2つのポイントを意識することが大切になってきます。
脚が曲がるときのひざの構造を理解しよう
脚を曲げたときに膝の部分の描き方が分からなくなることが多いんじゃないでしょうか。膝を部分を描くときに重要なのは膝蓋骨です。膝蓋骨はひざのお皿の骨です。
脚がまっすぐ伸びているときは膝蓋骨は上部の大腿骨の横に引っ付いています。脚が曲がると腱が伸びること大腿骨だけが移動し膝蓋骨の位置は大きく変わらず膝の丸みが維持されます。
脚を曲げるほど膝のゾーンが伸びていくイメージです。
膝蓋骨の丸みを維持しつつ、健がのびる感じにひざの皮膚がのびるように考えると曲がった脚が描きやすくなります。
脚を大きく曲げたときの上部と下部の重なりを意識する
脚が大きく曲がると、太ももとふくらはぎの肉がぶつかるのはイメージできますよね。このとき太ももの形状はほとんど維持されたままで、ふくらはぎは太もも部分にめり込んでいくようなイメージです。
最初に、脚の上部と下部を重なった状態で描いておき、あとから脚下部の重なったぶぶんを消すことで大きく曲げた脚を描くことができます。
また、脚を最大まで曲げたときにお尻とかかとがくっつくポジションなので覚えておくといいですね。
まとめ
脚の描き方は難しいイメージがあるかもしれませんが主要な筋肉や骨の構造を知ることでより簡単に描くことができるようになります。覚える必要がある筋肉や骨もそこまで多くありません。
ふつうに脚の輪郭だけ覚えるだけでも足を描けるようにはなりますが、構造を覚えることで曲げたりポーズをつけたりした時の脚を描くときの応用にも役立ちます。
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