5分で分かる!輪郭を意識した顔の描き方を7ステップでイラスト解説
この記事で分かること
- 基本的な顔の描き方を知りたい
- 顔を描く時に重要なポイントはなんですか?
- ちゃんとキャラクターの顔を描きたい!
今回このような疑問、悩みを解決する記事を書きました。
実際に仕事でキャラクターを描く時に、意識して描いているポイントやコツをわかりやすく解説しているので、初心者の方でも顔の描き方をしっかり学ぶことができます。
顔を描くのは難しいイメージを持っているかもしれませんが、この記事を読めば簡単に顔を描くことができるようになるはずです。
キャラクターの顔が描けるようになると、絵を描くことが楽しくなるので是非参考にしてみてください。
顔の描き方で意識したい2つのポイント
顔の描き方で意識したいポイントは「頭部の輪郭」「目や鼻などの顔パーツの位置バランス」の2つです。
基本的にキャラクターイラスト等において、輪郭と顔パーツの2つ要素が正しく描けていれば、違和感のない顔を描くことができます。
それぞれくわしく解説していきます。
その1:顔の「輪郭」
よく、顔の輪郭は「さかさにした卵型」と言われます。顔上半分の頭部分は丸く、顔下半分の顎の部分は顎先にむかって少しとがっていきます。
今回はシンプルにわかりやすくするため、顔の輪郭を上から「半円」「長方形」「台形」の3つの図形に置き換えて考えています。
慣れてきたらひとかたまりで描けるようになりましょう。
ちなみに、首周りは同じくシンプルに「三角」と「台形」で考えることができます。
顔のカタチをシンプルな図形として考えることで、顔の描き方を難しく考える必要がなくなります。
その2:顔パーツの位置バランス
顔の描き方では、顔パーツの位置バランスを覚えることも重要です。
とくに覚えておきたい要素をまとめました。イラストと一緒にチェックしましょう。
- 目:顔の半分の高さで、左右それぞれの1/2の位置
- 口:顔の下半分1/3の高さ、顎のエラ骨と同じくらいの高さ
- 鼻:顔の下半分1/2の位置
- 耳:目から鼻までと同じくらいの幅と高さ
顔パーツの比率をはかるために十字のガイド線を引いています。
このガイド線は「アタリ」というもので、プロのイラストレータも顔を描くときに使うので覚えておきましょう。
「アタリ」を描くことで、バランスのずれを防ぐことができます。顔はバランスが少しずれるだけで印象が変わってしまうので「アタリ」でバランスを保つことはとても重要です。
顔の描き方を7ステップでイラスト解説
それでは、顔の描き方を7ステップに分けて解説していきます。
実際に顔を描く手順をイラストでも紹介します。
ステップ1:顔の輪郭を描く
まずは顔輪郭を描きましょう。
顔輪郭を、「半円」「長方形」「台形」の3つの図形が合わさった形と考えると分かりやすいです。
台形の底辺が顎先にあたり、台形のカタチによって正面かな横のほうを向いているかが表現できます。
頭の輪郭ですが、だいたい縦:横=3:2が一般的といわれてます。一方で、丸に近づくほど幼くカワイイイメージになります。
首まわりを描く
首は顔1/3くらいの高さの四角と、顔の1.5~2倍幅の三角形をイメージすると描きやすいです。
四角の部分は首本体で、三角形は僧帽筋をあらわしているので覚えておきましょう。
ステップ2:顔のアタリ線を描く
目や鼻などの顔パーツを描く前に、まずは十字線で顔にアタリを描きましょう。顎先の中心部分から縦ラインを描きます。これが顔の中心ラインです。
次に、縦ラインの中点を通る横ラインを描きましょう。
縦横2本の線によるアタリ線を描くことで、顔パーツの位置がずれることなく正しくキレイに顔を描くことができますよ。
ステップ3:目を描く
キャラクターの個性が出る目を描きていきましょう。
横ライン左右それぞれの1/2に目を描きましょう。
なお、下まつげを描かず、上まつ毛だけ描くことでバランスよく見えます。眉毛を描くときは目に近い高さだと美形にみえます。
斜め顔の時は奥側の目の幅や眉毛の位置を横にずらすことでより立体感が増しますよ。
ステップ4:口と鼻を描く
縦ライン下半分の約1/3の高さに口を描きます。顎のエラ骨と同じくらいの高さです。
鼻は、縦ライン下半分の約1/2に鼻先を描きます。鼻の高さで顔の印象がかなり変わってしまうので、口→鼻の順番で描くことをおすすめします。
口と鼻の位置が近いと美形な顔つきと言われています。男性の場合かっこいい顔に描くことができるので、このパーツバランスを覚えておくといいと思います。
ステップ5:耳と生え際を描く
目の高さを付け根にはじまり、鼻の高さが耳たぶになるように耳を描きます。
初めのうちは、耳穴を描くとき数字の6のような感じに描いてもOKです。
次に縦ライン上半分の約1/2くらいのたかさで生え際を描きます。
生え際を分かりやすく言うと、髪の毛が生えてくるエリアの境界線です。髪の毛を描くときにガイドにもなるので正しくかいておきましょう。
ステップ6:髪の毛を描いていく
最後に髪の毛を描きます。
デジタルの場合、顔と髪の毛を別のレイヤーに分けて描いておくと、あとで重なった部分を消すときに便利ですよ。
まず髪型のシルエット部分を描き(イラストの赤い線)次に、生え際からの髪の毛の流れを意識しながら内側の髪情報(イラストの青い線)を描きこんでいきます。
髪の描き方のコツは、シルエットを意識することと、あまり髪の線を描きこまないことです。つむじと毛先部分のみ髪の毛の線を描きこむと綺麗に描けます。
ステップ7:不要な線を消す
十字のアタリ線や髪の毛と顔などの重なった余分な線を消して完成です。
首元や髪の毛、鼻筋にうっすら影なども描き込むとよりイラストのクオリティが上がります。
上手に顔を描くための描き方のコツ3つ
以下では、よりうまく顔を描くために意識したい描き方のコツを3つ紹介します。
実際に私がキャラクターを描くときなどに意識する内容にもなっていますので是非参考にしてみてください。
顔を描くコツ1:輪郭のカタチを正しく描く
顔の輪郭を正しく描くことがまずは大切です。
特に意識したいのはこの2か所です。
- 頭頂部の丸いカタチ
- あごのカタチ
頭頂部がいびつだと頭のカタチが変に感じますし、アゴがとがり過ぎていると同じく変な感じがしますよね。
顔を描くコツ2:アタリの段階で手抜きをしない
アタリ線が乱れてしまっていると、そのあとに描く顔パーツがすべて狂ってしまいます。
きれいに正しい位置に顔パーツを描くためにも、アタリを描く段階から丁寧に描くことを意識しましょう。
顔を描くコツ3:目をしっかり描き込む
先ほど描いた顔のイラストの、目の部分だけを描きこんでみました。
顔パーツの中でも、目は特に注目される部分です。
目を描きこむだけでもキャライラストのクオリティが上がりますし、目の描き分けをすることで個性のあるキャラクターを描くことができるようになります。
下記の記事では「目の描き方」についてくわしく解説しているのでぜひチェックしてみてください。
まとめ:顔の描き方はバランスが大切
上記で紹介したように、顔の形をシンプルな図形に置き換えながらバランスに気を付けることでカンタンに顔の描き方がマスターできます。
具体的に意識するポイントは以下の3つです。
- 顔の輪郭をシンプルな図形でとらえる
- 顔パーツの正しい位置を覚える
- 「アタリ」を活用してバランスの崩れを防ぐ
初めのうちは顔を描くのって難しいかもしれませんが、ステップごとに描いていけば自然と顔の描き方がマスターできてきます。
顔パーツのバランスは人体解剖学にもつながってくるので、ルーミスなどの技法書を読みながら勉強するとより描き方が理解できるはずです。
かんたんな顔の描き方に慣れてきたら、ステップアップにさまざまな向きの顔の描き方に挑戦してみましょう!