3ステップでわかる三面図の描き方【3DCGデザイナーが解説】
この記事で分かること
- キャラクターの三面図の描き方
- 3DCGモデリング用の三面図の描き方
- 三面図を描くときのコツ
キャラクターイラストの設定資料は三面図で描かれることが多いです。イラストの仕事をするうえでも三面図が描けるととても好印象ですね。
三面図の描き方はいろいろありますが、仕事などで三面図を描くときの手順を紹介しながら三面図の描き方を解説していきたいと思います。
三面図を描けるようになっていまよりもステップアップしましょう!
三面図とは
そもそも三面図がよく分からない人もいると思うので簡単に説明します。
三面図は、キャラクターやオブジェクトなどを3方向の視点から描いた資料のことを言います。正面、真横、後ろ、の3方向で描かれることが多いです。
モデリングの参考資料として使われるときは上からの図も描かれる場合があります。
三面図を描くときはキャラクターの全身図が描ける必要があります。人体の描き方については下記の記事でくわしく解説していますのでぜひチェックしてみてください。
三面図の使用用途
キャラクターデザインやモデリングなどで三面図をよく使いますが、三面図の使用用途はおもに2つです。
- デザインの資料
- 3Dモデリング用の下絵資料
単にキャラクターのデザイン資料として使うことは多いです。最近人気のVtuberなどもデザイン資料として三面図が描かれていますね。
ゲームなどの3DCGを扱うコンテンツではモデリングの下絵資料として三面図を使うことが多いです。モデリングの下絵として使う場合はデザイン資料用よりもポーズなどの描き方に気をつける必要があります。
3ステップでわかる三面図の描き方
それでは、三面図の描き方を解説していきます。今回はオリジナルキャラクターの三面図を描きながら紹介していきます。
ステップ1:正面から素体を描く
まずはじめに、キャラクターの素体を正面から見た状態で描きます。
正面からの素体イラストのバランスが崩れていると、ほかの面から見たイラストも崩れてしまいます。
人体の比率を意識しながら描くことでバランスの良い三面図を描くことができるようになります。
ステップ2:ガイドラインを使って三面図を描く
正面素体のイラストをもとに背面、側面の素体も描いてきます。
このときにガイドラインを引くことで体の比率を崩すことなく三面図を描くことができます。三面図を描くときにガイドラインを引くと良い部分はおもに6つです。
- 頭の頂点
- あごの位置
- 鎖骨の位置
- 股下の位置
- 膝の位置
- 脚底の位置
側面を描くときは、横顔のバランスにも注意しながら描くといいですね。
ステップ3:素体を参考に衣装を描く
素体の三面図が描けたら、キャラクターの衣装も描いていきましょう。
素体を描いた時のように、キャラクター衣装の特徴的な部分もガイドラインとして引いておくと三面図が描きやすくなります。
真横からキャラ描くときは腕の部分を省略することが多いです。腰部分の装飾などが少し派手な場合は腕を描くのを省略すると良いですね。
三面図の描き方 応用編
三面図を描くときに意識しておくとより良いポイントを解説します。
3Dモデリング用の三面図を描くときに意識しておきたい要素が多いので、モデリングを想定している方はぜひ参考にしてみてください。
モデリング用の三面図はポーズに注意する
キャラクターの三面図を描くときは使用用途によってどのようなポーズで描くかが重要になります。
単にキャラクターデザインとして使用する場合は衣装が分かりやすい状態の立ち絵で問題ありません。しかし、モデリングの下絵として使用する場合は3つほど注意したいポイントがあります。
- AポーズまたはTポーズで描く
- 足先は正面を向ける
- 腰や肩などを傾けない
キャラクターモデリングをするとき、3DモデルはTポーズかAポーズでつくることが多いので三面図もそのポーズに合わせて描きましょう。
上着などで見えない部分の衣装も個別で描く
上着などで見えていないインナーなどの衣装も個別で描いておくといいですね。
ゲームのキャラクターで、ジャケットなどの上着を脱ぐ想定のキャラクターの場合は、ジャケットを脱いだ時のキャラクター三面図を用意していると3Dモデリングの時にとても助かります。
表情集も個別で用意しておくとよい
三面図を描くときは無表情で描くことが多いです。
3Dモデリングの場合フェイシャルアニメーションというキャラクターの表情をつける作業があります。喜怒哀楽などの表情集を個別で用意しておくと、フェイシャルアニメーションの作業に便利です。
まとめ
3Dキャラモデリングをするうえでも三面図を使用することは多いので、キャラクタデザイナーとして三面図が描けると好印象だと私は思います。
人体構造が描けるようになると三面図のイラストはそこまで苦戦することなく描くことができます。みなさんもガイドラインを活用して三面図を描いてみましょう。
三面図を描いた後は実際にモデリングをしてみましょう。当サイトではMAYAやZBrushの使い方についても解説しているのでぜひチェックしてみてください。